かなり以前の話ですが、雷おこしの職人さんとの話を聞いたことがあります。
職人気質の江戸っ子でしたが、学校出てすぐに住み込んで、修行数年漸く「雷おこし」の製造職人になったんだそうです。
「雷おこし」を造るには、
1.原料米の蒸し
2.乾燥
3.粉砕
4.塩と共に釜にいれて炒りあげて膨化させる
5.塩を分離除去する
6.適度に炒った落花生やゴマ等を足し、高温に熱した砂糖(カラメル)水飴を絡め
7.板状に固めてから切断し
8.包装し
以上の工程で出来上がるのだそうですが当時は、温度、炒り加減、甘味加減など全てを職人の勘に頼っていたそうで、名職人ともなれば驚くほどの高級を貰って「手に職のある」有り難さを満喫していたそうです。
処が
機械化の波がこんな中小企業にも押し寄せ始め、複雑なこれらの工程が一つずつ機械化されだし、あっという間に職人の要らない工場になってしまったそうです。
気の毒に職場が突然無くなってしまって、大変な苦労をされていました。
この事実をみれば明らかなように現代は日進月歩の時代です、「雷おこし」のようなローカルな職業だけでなく今持て囃されている「ハイテク」は明日には「ローテク」になってしまいます。
手に職さえあれば食っていくのは不自由しないと言ったのは遠い昔のお伽噺です。
常に新しい技術や資格を身につけ続けなければ生き延びられない時代になってしまっています。
これからの職業を考えるとき、世の中の産業や職業がどんな変遷をしてきたのかを知っておくことが大切です。
御存じの通り産業には
1.第一次産業
第一次産業は、漁業、林業、農業など自然を相手にした産業
2.第二次産業
第二次産業は、鉱業、工業などの製造業を主とする産業
3.第三次産業
第三次産業は、商業、サービス業など物流や人を相手にする産業
があり世界中のどの国でも第一次産業から第二次産業次いで第三次産業を主にする構造に移行してきています
近代社会の始めにはエネルギー源としてはほとんどが人畜の労力で僅かな水力(水車)、風力(風車)が使われただけで 第一次産業しかなく自然界にいる魚や獣をとる漁業(漁師)と林業(樵や炭焼き)それに農業が主な産業で製造業はこれらの一次産業に必要な農具や漁具を製造するのが中心で商業はそれらの僅かな製品と自然産物の流通交換の斡旋程度しかなく微々たるものでしかありませんでした。
それが蒸気機関の発明などの技術進歩により、製造業が盛んになり商品の生産がおおくなるにつれ農業人口が急速に製造業に移行し、第二次産業中心の社会になりました。
更に内燃機関の発達でエネルギー源の中心がガソリンになり製造業の資本構造が高度に生長し生産技術の飛躍的な進歩で製造業人口が次第に減少し商品流通とサービス業を中心にする第三次産業時代になってきました。
世界の先進各国(含日本)ではすでに、第三次産業に労働人口の60%第三次産業に集中していて、第一次産業には僅か数%しか従事していないのが実情です。